【論文紹介】成功するための準備の仕方について、コツを紹介します!
研究室では、論文紹介がある 。教官や学生が興味を抱くような、上手な論文紹介はどうすればできるのだろう?
炎上などといった失敗をしないための、論文紹介の方法について下記にピレンが記しました。
宜しければご参考ください。
論文紹介の方法
良い論文を選ぶ
論文紹介は論文選びが最も重要です。
どんなに上手い発表をしても、どんなにデザインの良いわかりやすいスライドを作ったとしても、選んだ論文があまりにも的外れだと、良い論文紹介はできないでしょう。
論文紹介の趣旨に合った論文を選ぶ
最初にですが、これは絶対です。研究室であっても企業であっても、論文紹介は何のために行われているか確認してください。
ある程度分野が決まっている場合もありますので、その分野に沿うように論文を選びましょう。
また、直近のゼミで、すでに論文紹介されている論文を選ぶことも内容にしましょう。
周囲が興味を持ちそうな論文を選ぶ
周囲がどういった論文に興味を持つか考えてください。
・研究室のレベルアップになる論文
どういった論文が研究室のレベルアップに繋がるかといった視点で選べると良いと思います。学生や教官も時間をとって、自分の論文紹介を聞いてもらうわけなので、お互いのために有意義な時間にしたいものです。
・すぐに研究に役立つ論文
どういった論文が自分または自分以外の研究に役立つかといった視点で論文を選べると非常に良いです。
よくわからなかったら、最初は選んだ論文が面白いかどうか、先輩や教官に聞いてみると良いでしょう。
「これは面白いね」とか、「これは難しいんじゃない?」など、コメントが頂けるでしょう 。
「上記2点を意識して論文を選び抜く力」は、学生のうちだけでなく、企業に入ってからも活躍する力で、養っておいて損はないです。
できるだけここで、ストイックに悩んでおくと、後に財産になります。
発表内容をイメージして選ぶ
論文を選ぶ際に、ある程度、「どういった情報をつめこむ」か、「どのような順で発表する」か、「どういった引用文献情報チョイスするか」を考えながら選ぶと良いでしょう。
上記をイメージしながら選んだ方が効率良いですよね。
選んだ論文で上手に発表内容をイメージできなければ、他に最適なものがあるかもしれません。
論文の理解
最低3回は読む
まず論文は最低3回は読みましょう。
下記の5点は絶対に間違わず理解する必要があり、そのためには最低3回は読むことが望ましいかと考えています。
・論文で達成したこと(新規性)
・過去の研究結果との比較(今回報告論文の優位性)
・今回報告論文の実験手法
・今回報告論文の改善点
・今後の研究展望
ここを理解しないまま、スライドを作りこむと、焦点のずれた発表をしてしまうことになるでしょう。
そして炎上することでしょう。
この5点もイメージしながら論文を選べると良いです。
ここまでで述べたように、論文選びは複数のことを考え、発表のイメージを深めながら行うのが良いでしょう。
もちろん、「技術的に絶対に共有すべき論文」が見つかれば余計なことを考えずに、決めることができるのですが。
引用文献を読み込む
私が思うに、この点が、「最も面白く、他の人の論文発表と差がつけられる点」と考えています。
この引用文献読み込みでは、
・過去の研究結果との比較(今回報告論文の優位性)
について十分掘り下げるために実施します。
面白いと感じる発表は、「情報が点だけでなく線でつながっているもの」と考えています。
人は誰でもそうですが、一点のみの情報だけでなく、情報が何かと繋がりをもったときに、「理解が進み、面白いと感じる」ものです。
このために、引用文献を読み込みましょう。
私は「20~50報」分は引用文献を読み込むのがベストかと思います。
(もちろん面白さ以外にも、正確な発表をするためにも引用文献読み込みは必要かと思います)
20報読むのも最初はしんどかったりしますよね。
ただ専門用語の英単語になじめると、一気に読むスピードが上がります。
20報読むのもあまりに時間がかかりしんどいようだと、後の研究生活も中々大変になるので、意地でも読むようにするのがおすすめです。
スライド作り
ストーリーを決める
いきなりスライドを丁寧に作りこむのはやめましょう。
まずは紙などに、スライドにどういったことを話すのか書き記し、「発表スライドは何枚くらいで、一つ一つのスライドで言いたいこと」を整理しましょう。
「1スライドごとのメッセージ」を決めましょう。
ここで、大体の発表時間分量を予想し、もう一度スライド内容を整理しましょう。
最初からじっくりスライドを作ると、発表時間度外視、発表の繋がりめちゃくちゃ状態になり、結局作り直しになるか、グダグダな発表になってしまいます。
大事なのはストーリーです。
発表がスライドごとに繋がっているか、です。
1つ前のスライドと、1つ後のスライの繋がりにこだわって、微妙だな、と思うようであれば修正した方が良いです。
この繋がりがおかしいと発表がしづらくなります。
※これは何も論文発表だけに限った話ではありません。
ストーリーの重要性について、詳しくは下記をどうぞ。
強調点は色を使う
聴衆の理解を促進するために、効果的に色を使いましょう。使用する色は3色以内には絞り、使う色は統一するようにしましょう。
例えば、「良いことは青系の色で示し、悪いことは赤系の色で示す」などです。
色のルールを決めることで聴衆は色を見て発表のイメージがしやすくなります。
文字サイズは3パターンまでに抑える
あまり色々な文字サイズの文章が、一枚のスライドにあふれていると、非常に見づらくなります。3パターンまでに抑えるとすっきりして見やすくなります。
目に優しい配色(原色乱用は避ける)
これは、あまりこだわっている人はいないように感じますが、色を使う上で原色は避けた方が良いです。赤、とか、青、とか、黄色とかは目がちかちかして見づらいですし、原色を活用しているスライドデザインもあまり多くはないかと思います。
この辺りまで余裕をもってこだわれると、論文紹介も面白くなってきます。
(※あまり、デザインに凝りだすと本末転倒ですので、そこはほどほどにしましょう)
発表練習
スライドで言いたい内容を整理する
まずは「このスライドでは何が言いたいか」といったことを考えながら内容を整理しましょう。
いきなり発表練習をするとグダグダになってしまいます。
簡単にキーワードだけ頭に入れて、頭に発表スライドを馴染ませていくと良いでしょう。
あまりに発表がしづらい場合、前述した「スライドのストーリー」がちぐはぐになっている可能性があります。
見直しましょう。
発表練習をする
少なくとも5回以上は発表練習しましょう。
どんなに発表に慣れている人でも、練習をしていないと、「時間内に収まらない」だとか、「うまく伝わらない」といったようにグダグダになります。
5回は発表練習をすることが好ましいです。
重要な発表だと10回は練習すると良いですね。
また、この際に本番を想定して「身振り手振りもつけて実施」すると良いでしょう。
更に余裕があれば、
・自分の発表を録音する
・鏡を見ながら練習する
ここまで行うとより、効果的な練習になります。
論文紹介のメリット
論文紹介面倒くさい!と感じられるかもしれませんが、
これによって得られる物も多いかと思います。
私が感じる論文紹介の利点は下記です。
ポスター発表、学会発表にて有利
ポスター発表や学会発表においての地力がつきます。
ポスターで最優秀賞を受賞したことがあるのですが、これは論文紹介により修得した力に因るものだと感じています。
就活技術面接にて有利
情報整理・スライド作りこみ・発表スキルが身につくことで、就活の技術面接では大きなアドバンテージが得られます。
私は就活の面接は得意ではなかったのですが、技術面接だけは得意でした。
技術面接は10社以上受けて、1社だけしか落ちたことがないです(その落ちた技術面接も一番最初の面接で勝手がわからなかったものです)
(就活自体は下記のように大苦戦していましたが、技術面接だけは得意でした)
間違いなく論文紹介と技術面接は通じるものがあるかと思いますので、力を入れて損はしないかと思います。
論文読む力
言わずもがなですが、論文を理解する力が身につきます。
研究室を出た後でも役立つスキルですね。
情報整理・統合力
割愛しますが、これは生きていく上で、どんな職種についても役立つスキルです。
最後に
とはいえ、「論文紹介に時間をかける意味はあるのか?」といった疑問はあるかと思います。炎上しないように最小限労力で済ます方が良いかもしれません。
それに対する私のアンサーは、
「論文紹介に力を入れるべき」も「論文紹介に殆ど時間をかけない」も、どちらも正しく、その人が感じたようにやるべきでどちらでも良い
と考えています。(もちろん限度はありますが・・・)
「研究結果こそすべてで、論文紹介で培うスキルは、研究を通して身に着けるべき」といった考えもあるかと思いますし、それはそれで正しいかと思います。
ともかく、論文紹介は研究室によっては避けられない問題ですので、どうせやるのであれば、しっかり意義を持って取り組みましょう!
以上、【論文紹介】成功するために準備の仕方について、コツを紹介します!でした。
それでは終わります。
youtube始めました、良ければどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=RGzTmbhczKA
ピレンちゃんについて知りたい方は下記参照ください!
もし良ければtwitterもご覧ください!論文の紹介を行っています。
シクロペプチドの合成について。
— ピレンちゃん@研究職_化学 (@pyrene_chemist) 2020年3月28日
Clアニオンが配位することで、環状化合物の収率を向上できるとのこと。
イオン種により収率が左右されており、金属カチオンだけなどで、同様のことをするのは難しそう。
こういう反応改善メカニズムずばっと見つけられると爽快だろうなあ
https://t.co/zo5ay3fCpZ
今日も化学が大好きです!
ピレン
【就活】化学企業面接 ~失敗した面接受け答えを集めてみたよ~
化学企業研究職志望就活生の私ことピレンが、実際に体験した失敗面接受け答えを紹介いたします。
化学企業の面接に焦点をあてて紹介するよ!
※参考
就活生ピレン情報:専門は有機化学(全合成)、企業では低分子・高分子どちらも興味あると意思表示
X社
結果:内定⇒就職
失敗事例@1次面接
面接官「それで、君はどんなポリマーに興味がある??」
ピレン「え?どんな?そ、そうですね、とりあえずやる気はあるんで、何でもやってみたいです・・・!」
面接官「・・・えっと。ペットとか、ポリカとか色々あるけど・・・」
ピレン「すいません、今はあまりわからないので(以下略)」
感想:
ひどい・・・!ひどすぎ・・・!化学メーカーで高分子興味あるって言ってこれだよ・・・。企業研究もなにもあったもんじゃないよ・・・・。
御社の主力製品とかなんかあっただろ・・・。
ちょっとこれは論外ですので次行きましょう~
A社
結果:内定
失敗事例@最終面接
面接官「君の反応で選択性が上がったのは、活性化エネルギーの観点ではどう考えればいいの?」
ピレン「え?活性化エネルギーですか?それは・・・まず低温で・・・(以下しどろもどろ)」
感想:
今考えると当然の議論かもしれないけど・・・当時は活性化エネルギーうんたらかんたらは全く考えていなかった。
だって私のテーマは全合成だぞ!
いちいち考察深めてる余裕ないんだよ!(すみません、完全なる言い訳です、他の人たちはやってるよね)
暇さえあれば原料持ち上げだい!!
企業では人件費がすさまじいので、しっかり考察して対応できる力が求められます。
従って面接では自分の研究の理論原則はしっかりと伝えられるようにしておきましょうね。
しかしよく受かったな・・・
B社(ガラスの会社)
結果:最終面接にて不合格
失敗事例@二次面接
面接官「志望動機は?」
ピレン「自分にとってガラスは魅力的です、建築でも必須ですし。これからの時代はガラスと感じたからです・・・!」
面接官「これからの時代はガラス・・?今って軽量化の流れからガラス代替のポリマーとかでてるけど・・・?」
ピレン「え、えっと・・・。あの、高性能なガラスとかあるじゃないですか!ガラスの中にポリマー入ってて付加価値出すやつです。あれは自分にとって魅力的でして・・」
面接官「ああ、うん・・・。ちなみにあれは何ていうポリマーが使われているか知っている?」
ピレン「」
感想:
墓穴を掘って、焦って言い訳をしたら新しい墓穴を掘っていた・・・!浅い発言をすると食いつかれたら漏れなく死にます。皆さんはしっかりなぜなぜ解析して深堀しとこうね
C社
結果:最終面接にて不合格
失敗事例@最終面接
面接官「志望動機は?」
ピレン「丸暗記すらすら~」
面接官「自己PRは?」
ピレン「丸暗記すらすら~」
感想:本ブログ別記事でも書いたのでここでは割愛しますが丸暗記すらすら棒読みスタイルは全く心に響かないのでご注意を。(丸暗記しても良いですが心に響くように訴えかけることを忘れずに)
D社
結果:1次面接(技術)にて不合格
失敗事例@1次面接(技術)
面接官「というか君の合成のポイントはどこ?」
ピレン「それはやっぱり、ここの不斉合成でして」
面接官「これ、そんないいの?扱っている試薬だって古典的だし」
ピレン「」
感想:
いや理解しようとしろよ・・・!一応魅力伝えただろ!別に古典的な試薬くらい使うわ!古典的な試薬の組み合わせでも、やっていることは研究室のオリジナルだぞ!!
ていうか私のテーマは全合成だぞ!!(二回目)
上記は全て言い訳です。研究の魅力を伝えられない自分がすべて悪いです。くれぐれもわかっていると思われますが、専門外の方に伝わるようにしましょうね。
E社
結果:一次面接にて不合格
失敗事例@一次面接
面接官「君は自分を採点すると10点中何点かな?」
ピレン「そうですね、9点です。しかし今の自分は社会経験が足りない、そういう意味で1点減点しました」
面接官「ふむ」
感想:
うぜーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
自分がうぜーーーーーーーーーーーーーーー
なーーーにが9点だ。
なーーーーーーにが社会経験がないから1点減点だ。
自分が面接官だったら100%落とすね。
ピレンの言い方がとにかくむかつく。
F社
結果:一次面接にて不合格
失敗事例@一次面接
面接官「どういった分野に興味があるの?」
ピレン「(勤務地関東がいい。確か塩ビなら勤務地関東だったはず!) 塩ビです!」
面接官「・・・塩ビかあ、塩ビは国内ではあまりやってないんだよなあ。中国とかになるけど大丈夫?」
ピレン「(関東どころか国外~~~~~~~~) いやちょっと・・・もう一度よく考えます・・・・」
感想
企業研究をしっかりしま(以下略)
G社
結果:一次面接にて不合格
失敗事例@一次面接
参考情報:ピレンがちの鬱状態
面接官「君はどういった分野に興味ある?」
ピレン「低分子と高分子です(死んだ目)」
面接官「どう貢献できると思う?」
ピレン「低分子は研究室で培った低分子合成の技術が生かせます。高分子も研究室で培った低分子合成の技術が生かせると思います(死んだ目)」
感想:
いや、言い方・・・!言い方悪すぎる・・・!まんまじゃねーか!全く深みがないよ!
浅すぎだよお前の発言!
病んでいたから仕方ないね☆
番外編 H社(コンサル)
結果:二次面接にて不合格
失敗事例@二次面接
面接官「君はフェルミ推定はできる?」
ピレン「知ってはいますがやったことはありません!」
面接官「そうか」
感想:
やべーーーーーコンサルなめてるわ、こいつーーーーーーー。
練習で受けたつもりだろうけど、これなら受けない方がましだわーーーーーーー。
まとめ
コンサル会社を受けるときはフェルミ推定しっかりできるようにしておこうね!(違)
就活のまとめは下記です。宜しければこちらもどうぞ。
また、自分の体験談も記しています。
ピレン
【就活 体験談part3(終)】~戦いの果てに・・・あれ?そういえば修論は?~
不器用人間(化学研究職志望)が、就活を終えるまでの流れを三部作で振り返りをしていますが、こちらは最終記事になります。
前回までのピレン
・周囲の人間が内定を終えていく中、自分だけ内定なしで心が病むものの、キャリア支援課に助けられ、復活を果たす
過去のピレンに贈る言葉:よみがーえーれー(シャーマンキング OPより引用)
前回までのお話はこちらから。
第二の功績
本就活において、第一の功績は間違いなくキャリア支援課の有用性に気づき足繁く通ったこと。
では第二の功績は?
それは、助教・教授に面接練習をお願いしたことです。
まあ大したことないかもしれませんが、
・就活が長引き心が病む
・プライドが高いため、見知った人間に面接のお願いはしづらい
・メンタルダウンが学業に波及し研究進捗ゼロ、教授おこ
・そもそもアカデミックの人に面接聞いても意味ないっしょ(社会知らないっしょ)
上記の理由より、面接練習をお願いするのは勇気がいりました。
しかし、この面接練習も自分にとって自信となるのであった。
過去のピレンに贈る言葉:練習信者であった
面接練習
面接練習 VS 助教
この助教は素晴らしく優秀。ただ結構自分にも人にもストイックな方なので、今更面接練習はお願いしづらかったのですが・・・
意外や意外。かなり親身になって聞いてくれる。
普段研究でしょうもない質問をすると徹底的にばかにされるのですが、この面接練習では全くばかにされることがなかったです。
ここで助教に言われたのは、
「面接は会話だよ?聞かれたことに対して即答する必要ないよ」
「質問に対しすぐに答えが見つからなかったら、ちょっと考えていいんだよ」
「質問されたときに、○○ですか、そうですね~、といった感じで間を開けて考えていいんだよ。むしろそれが普通の人と人のあるべきコミュニケーションでしょ?」
といったことです。
これ言われないと中々気づけなかったです。自分の中ではリズムよく面接を進めることが、高い知性(機転?)のアピールになると思ったし、というかそれが大企業に入るうえで必須能力みたいに思っているところがあったし、周囲の就活生もそんな感じだった。即答はマストです、みたいな。
「面接はコミュニケーション」を一番はっきりわかりやすく自分に伝えてくれたのは間違いなく助教です。ありがとうございました。
面接練習 VS 教授
進捗ゼロ状態にかなーーーりご立腹でしたので、それはそれは練習して頂けないと思っていたのですが、こちらも予想に反して、親身に聞いてもらえた・・・
色々教わりましたが、思わぬことを教わった。
教授「で?次どこ受けるの?」
ピレン「A社です」
教授「A社ね、自分の同期がいるとこだわ」
教授「A社は主力製品にCという樹脂があるでしょ?Cに用いられているモノマーの一つはもともと彼(教授の同期)が検討していたんだ。
ただそのモノマー合成のある工程はPdを用いてしか進行なかった。ところが彼(教授の同期)がZnを用いて進行できるようにし、コスト改善を行ったんだ。
彼はそれでA社で偉くなった」
教授「こういった話も志望動機に使えると思うよ」
ピレン「・・・・なるほど!」
過去のピレンに贈る言葉:これは間違いなく良い教授
本番面接
A社面接~初の内定~
教授が教えてくれたこの話はA社面接志望動機で使いました。A社は技術レベルも高いうえに自分にとって身近な存在だ、と言いました。
このA社の志望動機はそれなりに、自分の気持ちが籠ったし、面接官も1次、最終のときにうなずいていた。
そのかいあってか、初の内定をゲットしました。
これはすごくすごく嬉しかったです。
ようやく承認欲求満たされたよ~みたいな。
しかし・・・・A社は中々の大企業なのですが、まだあまり晴れた気持ではありませんでした。
自分はどうしても超大企業に入社したかったのです。A社じゃ足りなかったんです。
過去のピレンに贈る言葉:大企業に入れば偉いのか?
最後の決戦 ~X社~
どうしても入りたい大企業・・・・しかしもう手持ちはほとんど残っていなかった。
一連の経験を経て就活終盤にきて、大きく面接力を向上させ、最終面接まで進んでいる企業が三つくらいありました。しかし・・・・超大企業ではなかった・・・・。(今考えれば会社規模に固執する意味はないのですが・・・当時はプライドが高かったため・・・・)
もう諦めて、ドクター進学して、また3年後頑張ろうかなあ、などとなめたことを思ったりもしてました。(各方面に対して失礼)
まあしかし、神は我を見捨てなかった。就活の神、いや化学の神は我の味方であった。
超大企業Xからの技術面接のお誘い。たくさんの第一志望会社から落選したが、このXという企業は、数多くの第一志望の中でも最も行きたいレベルだった。そんな企業がまだ、残っていたなんて・・・
今まで積み重ねた経験が土壇場で発揮され、この技術面接では、非常に受けが良かった。
面接後すぐに合格が出て、最終面接のお誘いが出た。
この時の心情は嬉しいような不安なような。もう正直覚えていない、というか思い出すことを脳が拒絶している感じ。この最終面接一つで自分の人生が決まる、くらいに思っていた。
もうあまり語ることは残っていないので結果から言うと、最終面接には受かり、就活の際に最も行きたいと思っていた企業で、さらに念願の研究職として採用され、今もそこで働いています。
ちなみに最終面接についてはかなーーーり失敗しました。土壇場に強いようで弱かった・・・。ただ、技術面接の高評価っぷりが効いたと思われます。
過去のピレンに贈る言葉:A社での成功体験で自信を持てたピレン。A社に受かったのは教授のおかげでもあると思っているピレン。教授に恩返ししたいピレン。
最後に
就活の振り返りを3部作形式で行ってきましたが、少しでも同じような境遇の人に勇気を与えられたらいいなと思っています。もし皆さんのお役に立ちましたら幸いです。
また、ところどころ気に障る表現がありましたら大変申し訳ございません。
今後も就活関連で思ったことはブログに記していこうと思いますので、引き続きご覧いただけますとありがたいです。
エピローグ
ハッピーエンドで終わったものの、就活が人よりも長引いてしまったピレン。
心に余裕ができ、ふと気づく、修論の存在。
就活中も実験はしていたものの、心ここにあらずで集中できていなかったためほとんど進んでいない!
テーマは全合成!まだ最初の3工程。あと17工程くらいをのこり3か月弱で合成しなければならない。
就活弱者に情けはない。ここからが本当の戦いであった。
不夜城にとりこまれるピレン。
~僕たちの全合成はこれからだ~
以上、就活体験談 part3 戦いの果てに・・・あれ?修論は?でした。
面接での具体的な失敗は下記にまとめています。宜しければどうぞ!
ピレン
【就活 体験談part2】~ひらけ、キャリア支援課の扉~
化学研究職志望の就活生が自信を取り戻すまでの過程を記します。参考になれば幸いです。
前回までのおさらい ~ピレンの状態~
前回の記事はこちらです。
・本命2社連続最終で落ちる
⇒ピレン実はストイックで自信があった。しかし培った自信は全て失う。それでも頑なに曲げない大企業への執着心
・メンタルおかしくなり、面接対策として、もとの話し方がおかしいわけではないのに「話し方を変える」を実践
⇒落ち着いた話し方をしなければいけないという妄信に駆られていた。結果、従来ハキハキした話し方は失われ、亀のようなノロマテンポ話し方を習得。数少ない取り柄の明るさを失い、ただの第一印象コミュ障にクラスチェンジ
過去のピレンに贈る言葉:これは人事も採用したくない
不毛な弾数補充
選考が進んでいる企業が少なくなってきたので弾数補充に勤しんだ。プライドが邪魔してとにかく大企業しか考えられなかったピレン。ここでついに化学職以外のIT系にもいっぱいESを出した。IT系でやりたいことなんて何も考えてなかったけど、それでも大企業が良いんだ。他にも機械・電気系も出しました。
ついに自分の軸の化学研究職で人々に役立ちたいといった軸も失った。もはやアイデンティティは何も残っていませんでした。
過去のピレンに贈る言葉:あんなに化学好きだったのになあ、おまえ
眠れない日々
まあ、不安で眠れなくなりました。こんなに就活がつらいなんて予想してなかったなあ
過去のピレンに贈る言葉:夜中の3時くらいに一人でうわーーって言ってたよな
キャリア支援課を見つけた
何気なく大学の廊下を歩いているときにキャリア支援課の看板を見て、ああ、そんなのあったっけ、と思い出しました。
ただ、キャリア支援課を使う人は、自分の周囲(理系の間)では非常に少なかったです。どっちかというと文系の人は進んで利用するイメージがあるんですよね。
自分の中のキャリア支援課の印象は、
・使うと負けた気がする
・使うと周囲の人にばかにされる気がした
・時間の無駄じゃない?自分で調べた方が早くない
といったような感じでした。
こんな事を考えていたから、今までキャリア支援課を活用しませんでした。ただ、背に腹は代えられない。勇気を出してキャリア支援課の扉を開いた。
この扉を開くときは、まるで病室のドアを開くような気持ちだったことを覚えています。
過去のピレンに贈る言葉:ファイト~
キャリア支援課って?
就活の悩み相談、ESの書き方、面接の練習・コツなど、本当に幅広くやってくれる就活生の強い味方がキャリア支援課です。
自分にとって必要なのはとにかく面接。面接の練習。
驚いたことに面接の練習をしてくれるキャリア支援課のアドバイザーがめちゃくちゃ豪華だったのです。
・心理学専攻し、数々の就活生の面接をアドバイスし続け述べ1000人以上見てきた人
・人事として数多くの就活生と面接し、その後外資企業等を経てアドバイザーの仕事に就いた人
・一流商社、銀行を勤めた後独立してアドバイザーになった人
面接って、大学の先輩とか色々な人にアドバイスを求めても、結局その人たちが言ってることってどれくらい正しいかわからないじゃないですか。就活生の性格、人事の性格、志望する業界、景気、などなど求められるものがそのときそのときで変わるんですよ。だからどれだけアドバイスを受けてもよくわからないというか、心から信じられないんです。自分の場合は。それ、本当に正しいの?って。
でも、このアドバイザーの方は非常に多くの就活生を見てきた人ばかり。
なんかこの人たちが言うことなら間違いないって納得できるんですよね。本当に色々聞いて、面接に対するもやもやした気持ちがすっと晴れました。
しかも嬉しいことに「君なら絶対に大企業に入れるよ」とまで言ってもらったんですよね。
過去のピレンに贈る言葉:お前気分屋だからな、これが一番薬なんだよな
まだまだ続くよ、キャリア支援課の魅力
ピレン、3人くらいのアドバイザーと面接練習したんですよ。もう本当にためになって、面接の方針も定まって自信もとりもどせて。でもキャリア支援課はまだまだ終わらない。
ピレン「いやあ、自分最終面接苦手なんですよねえ」
キャリアアドバイザー「あ~、じゃあ最終面接の練習しようね」
ピレン「はい!ありがとうございます!!」
キャリアアドバイザー「企業の重役を呼ぶね」
ピレン「え?」
キャリアアドバイザー「企業重役2人と最終面接練習だね」
ピレン「」
なななななななんと!!
これにはすごく、驚きました。企業重役をこんなに簡単に呼んでいただけるとは。しかも日程もすぐだったんですよ。フットワーク軽すぎ。
しかも、来てくださる企業重役、超有名企業の方。
ああ、素晴らしきかな、キャリア支援課。
過去のピレンに贈る言葉:目に光が。宿ってきたな・・・!
重役様と練習
ここで、最終面接をイメージして、志望動機とか、自己PRとか、研究内容を聞いてもらったんですよ。このときはだいぶ自信を取り戻していたからか、非常にうまくしゃべれた。
重役様「良いじゃない!まだ内定ないのが不思議だよ」
ピレン「・・・!!」
重役様「細かいけど、こういとことか直したらもっといいよ・・・(ありがたいアドバイスをいただく 以下略)」
今まで2社連続最終落ちていて、最終面接ってすごい未知の存在だったんですよ。
でもここで、本当の企業の重役に、フィードバックをもらえると、ものすごく自信になるし、方向性がはっきりするんですよ。あ、この方向に向かっていけばいいんだ、って。
過去のピレンに贈る言葉:もう大丈夫だよな?一人で立ち上がれるよな?
復帰戦
朝が来た。太陽の光、青い空、さわやかな風。全て新鮮だ。
大丈夫、よく眠れた。
さあ、行くぞ。
内定をとりに。
続く
以上、就活 体験談part2 ひらけ、キャリア支援課の扉、でした。
続きはこちらからどうぞ!
ピレン
【就活 体験談part1】~心の折れる音が聞こえたよ~
自分が就活した時のことを振り返り日記みたいに記していきます。
反面教師として見て、決して同じ道は歩まないでください。
ここではダメな就活生が心折れるまでの過程をご紹介いたします。
ピレンはどんな就活生?
下記のような気持ちを抱いておりました。
・大企業一筋、とにかく大企業。承認欲求だけは人一倍強い
・化学研究職が良いです。かっこいいから。ちなみに、やりたいことはありません
・自己PRはいっぱいあります
・軸がブレブレ、無駄に落ち込む
・とにかく明るいコミュ障
こんな感じですかね?こうしてみると相当タチ悪いですね・・・。
就活最序盤
承認欲求が強いピレンはどうしても大企業に就きたく、絶対に失敗したくなく、練習企業として興味のない化学メーカーを志望するだけでは飽き足らず、たばこや、食品系、コンサル、さらにはテレビ局にESを出したりする始末!
滑り止めができればよい、と考えていたが、生半可な気持ちで受かるはずない!
練習できれば、と思っていたが、分野が異なるから練習できているのかわからない!
過去のピレンに贈る言葉:練習したいなら化学メーカーのインターン行けよ
いよいよ本命たちの選考
始まりました。本命の化学メーカーの選考が。
十分な企業研究もせず、やりたいこともはっきりとしていない。
やりたいことがはっきりしていないから、面接が中々苦痛。
本当にやりたいことがあれば、心が籠った志望動機が言えるのに。
しかし、ビギナーズラックが発動する!
奇跡的に本命企業二つ最終面接まで進む!!
過去のピレンに贈る言葉:我ながらビギナーズラックには恵まれていた
メンタルダウン
最終面接はうまく話せたはずだった。しかし結果はお祈り。
ここで、まず心ひびが入ります。
2社目の最終だけは落とせない。万全な準備をするぞ。
徹底的な面接練習。
結果、落選。
後で面接官に言われた落ちた理由が、暗記しているみたいで心に響かない。と。
今ならわかる。今ならよくわかるよ。そりゃそうだと言える。
二つとも行きたい企業だっただけに非常にショックを受ける。
また、周りは順調に大企業内定先をゲットして、すこしづつ余裕がなくなる。
過去のピレンに贈る言葉:やりたいことくらいはっきりさせとけ
心の折れる音 ~ぽきっ~
かなり病んでいました。面接とはいったい何だろう?と悩む。
思考の過程は思い出せないけど、内定ゲットするために自分がとった対策。
「「話し方を変える」」
・・・これ、まじで意味わかんないんですよ。別にもともとの話し方も変なわけではなかったんですよ。なんか微妙に話すリズムを変えるとか、よくわかんないことを実践していました。いやメンタル崩れた人間は思ったよりも意味不明なことするんだなと、実感いたしました。まあ、とにかく自信を失ってメンタルを崩していた、ことが伝わればよいです。
ちなみにこの間、本命企業の選考は残っていたのですが、無駄に行きたくない企業に申し込んだりしていました。そういうのは無駄だからあれほどやめろと・・・。
過去のピレンに贈る言葉:話し方を変えるのはマジイミフ
腹立つ出会い
忘れられない出会いがあります。品川駅で就活アンケートのおじさんから話しかけられました。拒否する余裕もなく死んだ目で回答しました。
内定は0と。
おじさん「へぇー!!こんな時期に○○大学でも内定ないんだね!まわりの友達は結構内定あるでしょ!?」
一切盛っていません。これは心にくるものがありました。
過去のピレンに贈る言葉:お前は何も悪くない
復活に向けて
自分を取り戻す、自信を取り戻す出会いがありました。
大学廊下をぼーっ歩いているときに目に入った、「「キャリア支援課」」
~続く~
以上、就活 振り返りpart1 心の折れる音が聞こえたよ、でした。
続きはこちらからどうぞ!
ピレン